人魚姫
あなたが誰に想いを寄せていようと
あなたが誰を見つめていようと
私はあなたを想っている
もしもたった一人に捧げられるものならば
既に私はあなたを選んでしまった
だから
あなたが拒否するとき
私は静かにそれを抱いて
誰に渡すことなく
ひとり朽ちていこうと決めたのだ
決して邪魔にはならないように
だからこれは内緒のお話
でも、そっと密やかに想いは育っていく
彼の人にはまだ秘密
きっとずっと秘密のまま
足りないものなんて
何ひとつなかったよ
すべて私の中にあったの
生まれた時から
私の人生はそれを一つずつ
見つけていくことにあった
よく似ている偽物と本物を
見分け定めて
先に行っている
彼ら(過去の者)に倣い
新たな道を築いていくこと
そういう当たり前の
生命の営みの中で
私はあなたと出逢った
もしも仕組まれたものなら
そしてはじめから目的(答え)が
定まっているとしても
私の想いは私のもの
私はあなたにあげたい
いつか泡になるとして
それもはじめから分かっていたこと
はやいかおそいか
肝心なのは
なにがあったか
たとえ泡になったとしても
私はあなたを選んだ
それは私の誇り
だから
あなたが拒否するとき
私は静かにそれを抱いて
誰に渡すことなく
ひとり朽ちていこうと決めたのだ
決して邪魔にはならないように
だからこれは内緒のお話
でも、そっと密やかに想いは育っていく
彼の人にはまだ秘密
きっとずっと秘密のまま
知っているのはあなただけ
私とあなただけ