Pluto

夜明けを

words just for me

わたしはあなたと"結ばれたい"

気を抜くとつい

過去形で記してしまいそうになる

 

祈る様な想いで

指先にそのまま息を送り

いまやっとこの白地に

本当の言葉をのこすことができた

かたちにすることができた

 

それは、

目を逸らしたくなる程醜い

この、限りなく獣に近い、根源的な欲を抱えて

決して現実とは云えないあなたと対峙する

それは果てしない夢のなかで、あるいはいつかの誰かが遺した、もう忘れられてしまった記憶のなかで

あるいは私がまだあなたを知る前

この気持ちの欠片すら

気がつかずに居られた頃のこと

過去と、それから未来

あるいはいつだってくだらない私の妄想が

ただ私を騙すためだけに魅せたかもしれない、あなた

 

あなたの声が私の名を呼ぶ

それはどれほど奇跡にちかいことなのでしょう

あなたの瞳に映る私と出逢う日

それはまるで、

幼き日に思い描き

星に夢見た願いの続きのようなもの

あなたの手に触れあなたの熱を知りたい

あなたの胸に耳をあてあなたの鼓動を聴きたい

あなたが確かにいま生きて

この場に存在することを証す音を

鼓膜を通じて脳裏に、そして粒子に運ばれ私の血液と混じり合い、やがて最後にたどり着く心臓、そのもっと奥の場所に焼き付けて

それはそのままあなたの命が鳴らすあなたの声だから

紛れもない、ただあなただけが奏でられる、あなたの歌だから

それはきっと私の子守唄になる

例えいつの日かあなたのこと、

そして私自身のことも忘れてしまう日がきても

その音はずっとずっと輝き続ける

わたしのなかで

 

瞳を閉じて探る

深い深い、まるで海の底

そこは生まれた場所に限りなく近いどこか

懐かしい匂い、泡の音がする

もしかしたら唯一、私たちがこの地上に居ながらアクセスできる

何億光年も離れた

遠いどこかの宇宙で

そこでなら私はあなたと出逢えるかもしれない

私の魂が生まれた瞬間からいつも放っている

この粒子の歌に、いつの日かあなたが気がつき

あなたも私を知りたいと強く願った時、

きっとその場所への行き方が分かるでしょう

その日まで、私はもう泣きません

涙はそっとこの胸に隠しておきます

次に泣くときはきっと

愛しいだれかの前で泣きたい

愛しい其の人の腕の中で

何もかもが赦されていた筈の

こどものように